マレット指とは?装具の種類・適応・固定の仕組みを義肢装具士が解説
マレット指(マレットフィンガー)は、突き指などをきっかけに指先の関節(DIP関節)が曲がったままになり、自分の力で伸ばせなくなる外傷です。
このページでは、マレット指に用いられる装具の種類、腱性マレットと骨性マレットの違い、DIP関節を伸展位に保持する3点固定の仕組みについて、現役義肢装具士の視点でわかりやすく解説します。
マレット用装具は指装具の一種で、屈曲拘縮を起こしたDIP関節を適切な角度に保持し、患部の固定や安静位保持を目的として使用されます。
マレット装具の分類
マレットフィンガー
適応疾患
- 腱性マレット
- 骨性マレット
- DIP関節屈曲拘縮
目的
- 屈曲拘縮を起こしてしまったDIPを伸展位に保持します。
- 伸筋腱または末節骨の伸筋腱付着部骨折後、自動運動で伸展不能となりマレット指となります。患部の良肢位を保持することで治癒を待ちます。
- DIP関節伸展位の保持には、基節骨掌側・DIP関節背側・中節骨掌側の3点を固定する機構が必要となります。
病態
- 突き指などによりDIP関節に付着する伸筋腱または末節骨の付着部骨折でDIP関節が伸展不能となります。
- スポーツ外傷以外にも重いものを持ち上げるなどしてDIP関節に強い屈曲力が加わったときや、ナイフなど鋭利な刃物で深い切り傷を負った場合にも受傷することがあります。
- 外傷以外ではリウマチなどの疾患によっても発症することがあります。
- 放置すると変形が残るため、受傷後早めの固定や手術による治療が必要です。
- レントゲン検査で腱性/骨性の特定が必要です。なぜなら骨折の有無で治療法が変わるからです。
- 腱性の場合は装具などの保存的治療が用いられますが、骨性の場合は手術を必要とすることがあるため、医師との相談が必要になります。
その他マレット用装具
- オーバルエイト
まとめ
マレット指は、指先のDIP関節が曲がったまま伸びなくなる外傷で、腱性マレットと骨性マレットに分けられます。装具療法ではDIP関節を適切な伸展位に保持することが重要で、特に3点固定の仕組みが大切になります。骨折の有無によって治療方針が変わるため、早期に画像検査を受け、医師と相談しながら適切な固定方法を選ぶことが重要です。
