国試勉強で一番大事なのは「理解不足の穴」を埋めること|臨床実習で痛感した話
国試が近づくと、過去問を回す量ばかりが気になってきます。
でも僕は学生のころ、臨床実習であることを痛感しました。
「この装具、どうして必要なんですか?」
「この疾患で、なぜこの動きが出るんですか?」
その“理由”の部分が自分の中でごっそり抜けていて、言葉にできなかった。
あのときの悔しさが、学習のやり方を根本から変えるきっかけになりました。
具体的な国家試験の勉強法については 義肢装具士国家試験の勉強法 でまとめています。
この経験から気づいたのは、国家試験の勉強は「正解を覚えること」ではなく、 “説明できるレベルまで理解すること”が本質だということでした。
臨床実習で気づいた「知識不足」の正体
端的に言うと、当時の僕は「単語は知っているけど説明できない」状態でした。
教科書や授業で見た用語は頭に入っている。過去問も一通り触れている。
それでも現場の問いに答えられないのは、知識が“つながっていない”からです。
たとえば装具を見たときに必要なのは、製品名を言うことではなく、
病態 → 何が起きる → その結果どんな歩行・姿勢になる → だからこの設計
という因果で語れること。ここができないと、現場に出てから職務を正しく実行できないと感じました。
国家試験はゴールじゃない。スタート地点のチェック
国家試験は「現場に出ていいかどうか」を判別する試験です。
もちろん合格は必要。でも、合格そのものが最終目的ではありません。
僕は当時こう考えていました。
「受かるための勉強」よりも、周辺知識をきちんと修めれば、結果として国試突破はついてくる。
つまり、先に“理解の土台”を作る。
理解不足を埋めるためにやったこと①:解剖学と運動学を「自分の体」で復習
まず解剖と運動をやり直しました。ポイントは、ただ読むのではなく、
自分の体を動かしながら、骨と筋肉の「感触」と「動き」を意識することです。
- この動きで、どの関節が主に動くか
- どの筋が収縮しているか(触れる・意識する)
- その筋の支配神経は何か
「見る→覚える」ではなく、「動かす→感じる→言語化する」に変えると、記憶が残り方が変わります。
理解不足を埋めるためにやったこと②:麻痺を“頭の中でシミュレーション”する
次に、筋肉が麻痺した場合を徹底的にイメージしました。
ここで大事なのは、筋を1つずつ“孤立”させるのではなく、
関節運動は複数筋の連動で起きることを前提に考えることです。
弛緩麻痺なら脱力させたらどうなるか。痙縮ならどんな方向に引っ張られるか。
ひとつの関節が崩れると、上流・下流にどう影響するか。
こうした“連鎖”を、頭の中で何度も再生しました。
理解不足を埋めるためにやったこと③:疾患を「機序→症状→予後」で整理
そして疾患。ここは暗記しがちですが、僕は順番を固定しました。
どういう機序で発生し(原因・病態)、何が起きて(症状・所見)、予後はどうか。
この流れで説明できるところまで落とし込みました。
理解不足を埋めるためにやったこと④:「説明できない用語」を全部リスト化した
最後にやったのが、地味だけど一番効いた作業です。
教科書・授業資料・過去問を隅々まで見通して、
自分が“詳しく解説できない用語”を全部リストアップしました。
それをA4用紙1枚にまとめる。これを1か月間、毎日続けました。
「わかったつもり」を残さないための作業です。
結果として、過去10年分の過去問に出てくる用語は、すべて説明できる状態になりました。
問われ方が変わっても崩れない。これが本番の自信につながったと思います。
過去問は「繰り返す前」にやるべきことがある
僕は過去問をひたすら回すタイプではありませんでした。
先に用語理解と解説できる知識を作って、あとから過去問で確認する。
過去問を回すこと自体は有効です。
でも、理解が浅いまま回すと「正解を覚える作業」になってしまう。
それだと実習や現場の問いには耐えません。
具体的な国家試験の勉強法については 義肢装具士国家試験の勉強法 でまとめています。
このアプリを作った理由:学習の“スタートライン”を手軽にする
今の学生向けにアプリを作ったのは、勉強を頑張ってほしいから…という精神論だけじゃありません。
国試の勉強って、始めるまでが一番しんどいんです。
何から手を付ける?傾向は?苦手は?どのジャンルが弱い?
その「最初の迷子状態」を短時間で抜けるために、
傾向分析・苦手分野のあぶり出し・学習の足場づくりを“手軽に”できるようにしたかった。
・過去問の傾向をつかむ
・苦手ジャンルを見える化する
・今日やる範囲を決める
まずはここからで大丈夫です。基礎に戻るのは、遠回りじゃなく最短ルートになることが多いです。
最後に:健闘を祈る(でも、一人で抱えなくていい)
国試は不安になります。焦ります。周りと比べたくなります。
でも、理解の穴を一つずつ埋めていけば、必ず強くなります。
国家試験はゴールじゃない。現場に立つためのスタートライン。
そのスタートラインに、胸を張って立てる状態を作ってください。
健闘を祈ります。